■第27問 労働者が業務命令によって指定された時間、指定された出張・外勤業務に従事せず内勤業務に従事した場合には労働者は債務の本旨に従った労務の提供をしたものであり、使用者が業務命令を事前に発して、その指定した時間については出張・外勤以外の労務の受領をあらかじめ拒絶していたとしても、当該労働者が提供した内勤業務についての労務を受領したものといえ、使用者は当該労働者に対し当該内勤業務に従事した時間に対応する賃金の支払義務を負うとするのが最高裁判所の判例である。
■答え:×
■解説:水道機工事件(昭和60年3月7日)
外勤・出張拒否闘争に対し使用者が賃金の全額をカットしたため、労働者らが内勤業務に従事したことを理由に賃金の支払を求めた事例において、最高裁判所は、業務命令によって指定された時間、その指定された出張・外勤業務に従事せず内勤業務に従事したことは、債務の本旨に従った労務の提供をしたものとはいえず、また、使用者は、本件業務命令を事前に発したことにより、その指定した時間については出張・外勤以外の労務の受領をあらかじめ拒絶したものと解すべきであるから、労働者らが提供した内勤業務についての労務を受領したものとはいえず、したがって、使用者は、労働者らに対し右の時間に対応する賃金の支払義務を負うものではないと判断している。